産後に疲れやすいのはなぜ?ホルモン・筋力・生活リズムから見る原因と改善法

出産を終えたあと、「とにかく疲れが取れない」「少し動いただけで息が上がる」と感じるママは少なくありません。
妊娠・出産は想像以上にエネルギーを使うライフイベントであり、体の回復には時間がかかります。
さらに、ホルモンバランスの急変、授乳や抱っこによる筋肉の酷使、そして断続的な睡眠――これらが重なり、慢性的な疲労を引き起こします。
しかし、「産後だから仕方ない」と諦める必要はありません。体の仕組みを理解し、適切なケアを行うことで、少しずつエネルギーを取り戻すことができます。
この記事では、産後に疲れやすくなる原因を医学的に解説しながら、心と体を回復へ導くための実践的な方法をご紹介します。

産後ママが「疲れやすい」と感じるのは自然なこと——体の回復には時間が必要

ソファで休む産後の日本人ママとベビーベッドの赤ちゃんの写真

出産後のママが「前より体力が落ちた」「常にだるい」と感じるのは、決して珍しいことではありません。これは単なる体調不良ではなく、体が大きな変化を経て“回復の途中”にある自然な反応です。
医学的にも、出産はマラソンに匹敵するほどの消耗を伴い、体のあらゆるシステム——ホルモン・血液・筋肉・神経——が再び整うまでには数ヶ月を要します。産後を「リカバリー期」と捉えることが、疲れを理解し、無理なく体を整える第一歩です。

妊娠・出産で体が受ける負担

妊娠中、女性の体は赤ちゃんを育てるために血液量が約1.5倍に増え、出産時にはその多くを失います。さらに分娩時には骨盤底筋群や腹直筋が大きく伸展し、筋力が一時的に低下します。
そのため、産後すぐに元の生活ペースに戻ろうとすると、筋肉や神経が疲労しやすく、慢性的なだるさを感じやすくなるのです。

ホルモンバランスの大きな変化

出産直後は、妊娠中に増えていたエストロゲンとプロゲステロンが急激に低下します。これにより、自律神経のバランスが乱れ、体温調節や血圧、代謝機能にも影響が出ます。
一方で、授乳を支えるプロラクチンやオキシトシンが活発に分泌されるため、ホルモン環境は常に変動状態。このアンバランスこそが「常に疲れている」「眠ってもスッキリしない」という感覚を生み出しています。

「産後リカバリー期」という考え方

日本リカバリー協会などが提唱する「産後リカバリー期」とは、出産からおおむね1年をかけて体を整える時期を指します。
産後0〜2ヶ月は休養と回復を最優先する「静養期」、3〜10ヶ月は体力と筋力を少しずつ取り戻す「回復期」、11ヶ月以降は積極的に体を動かしコンディションを整える「再生期」と段階的に分けられます。
この視点で考えると、「まだ疲れやすい」「回復していない」と感じることは、むしろ自然で健全なプロセスなのです。

疲れの正体① ホルモン・自律神経・睡眠の乱れ

夜中に授乳する日本人の産後ママのリアルな写真

産後に「何をしても疲れが抜けない」と感じる原因の一つは、ホルモンと自律神経の乱れにあります。
出産後、女性の体はホルモン環境が劇的に変化し、それに伴って自律神経の働きが乱れやすくなります。さらに、夜間の授乳や断続的な睡眠が続くことで、体が休息モードに入りにくく、疲労感が慢性化してしまうのです。

エストロゲン減少による自律神経の不安定化

出産後、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量は、妊娠期の約10分の1以下まで急減します。
この変化は更年期と同じレベルとも言われ、自律神経のバランスが崩れ、体温調節・血圧・心拍リズム・代謝機能が乱れやすくなります。
結果として、「冷え」「めまい」「動悸」「全身のだるさ」といった症状が現れ、体が常に緊張状態に陥るのです。

授乳ホルモンが睡眠リズムを乱す

授乳中に分泌される「プロラクチン」や「オキシトシン」は、母乳分泌や母子の絆形成に欠かせません。
しかし、これらのホルモンは夜間に多く分泌されるため、深い眠り(ノンレム睡眠)を妨げることが知られています。
3時間おきの授乳リズムが続くと、脳が完全に休息できず、いくら横になっても疲れが取れない「浅い眠り」状態が続きます。

睡眠負債が蓄積すると「昼間もぼーっとする」

睡眠負債とは、必要な睡眠時間に対して不足している分が積み重なっていく状態を指します。
産後ママの場合、1日あたりの総睡眠時間が5〜6時間にとどまるケースも多く、集中力・判断力・免疫力の低下を引き起こします。
慢性的な睡眠不足は、疲労感だけでなく、産後うつや自律神経失調症のリスクを高めることも報告されています。
こうした背景から、産後の「眠れない」「疲れが抜けない」は精神的な弱さではなく、明確な生理学的理由があるのです。

回復の第一歩は「休むことを許すこと」

出産を終えた女性の体は、自然治癒と再構築を同時に行っています。
「頑張らなきゃ」と思うより、「休むことも育児の一部」と捉えることが重要です。
短時間の昼寝や深呼吸、5分間のストレッチだけでも自律神経のバランスを整える効果があります。
まずは、“頑張らないリズム”をつくることが、産後の疲れを抜く最初の一歩です。

疲れの正体② 筋力低下と姿勢の崩れ

猫背姿勢を確認しながら鏡の前で姿勢を整える日本人の産後ママの写真

産後の疲れのもう一つの大きな原因は、筋力低下と姿勢の崩れです。
出産により骨盤が広がり、腹筋や背筋、骨盤底筋といった「体幹の支え」が大きく損なわれます。これにより、少しの家事や抱っこでも体が重く感じやすく、慢性的な疲労やコリが生じやすくなります。

骨盤底筋・腹筋群の弱化による疲労

出産時には骨盤底筋群が大きく伸ばされ、筋肉が緩んだ状態になります。
この筋群は内臓を下から支える役割を持つため、弱化すると姿勢が崩れやすく、腰や下腹部に重さを感じやすくなります。
また、腹直筋が左右に分離する「腹直筋離開」もよく見られ、体幹の安定性が低下。結果として、家事・育児のたびに余分な筋肉を使い、エネルギー消費が増えてしまいます。

姿勢の崩れが血流と代謝を妨げる

抱っこや授乳で前傾姿勢を続けていると、猫背や巻き肩が定着しやすくなります。
この姿勢の崩れは、肩甲骨周りの血流を悪化させ、酸素供給が滞ることで疲労物質(乳酸や老廃物)がたまりやすくなります。
また、首や肩の筋緊張が高まることで交感神経が優位になり、リラックスできない状態が続くのも特徴です。

インナーマッスルの機能低下が「だるさ」を招く

姿勢保持に関わるインナーマッスル(腹横筋・多裂筋・横隔膜など)は、出産後に働きが鈍くなります。
これらの筋肉が機能しないと、体の軸がぶれやすくなり、ちょっとした動作でも外側の大筋群に負担が集中します。
筋肉のバランスが崩れ、慢性的に「全身が重い」「立っているだけで疲れる」という感覚が出やすくなるのです。

「産後だから仕方ない」と放置しないことが大切

筋力低下や姿勢の崩れは時間の経過だけでは自然に戻りません。
正しいリハビリ的アプローチと軽度のトレーニングを行うことで、再び体幹が安定し、疲労を感じにくい体に戻すことが可能です。
特にパーソナルトレーニングでは、骨盤・肩甲骨の可動域を整え、弱った筋肉を安全に再教育するプログラムを受けることが効果的です。

注意すべきサイン——疲れが「体調不良」に変わる前に

椅子に座り疲れた様子で額に手を当てる日本人の産後ママの写真

「疲れやすい」「だるい」という感覚は、多くのママが感じる一般的な産後症状です。
しかし、その中には病気の初期サインが隠れていることもあります。ここでは、注意が必要な3つの代表的なサインを紹介します。

1. めまい・立ちくらみ・動悸が続く

出産時の出血や授乳による鉄分消費により、産後の女性は鉄欠乏性貧血になりやすくなります。
厚生労働省の調査によると、産後3か月以内の女性の約4割に貧血がみられるという報告も。
貧血になると酸素が全身に行き届かず、わずかな動作でも息切れや疲労感を強く感じます。
「立ち上がるとふらつく」「胸がドキドキする」と感じる場合は、栄養補給や医師の診察が必要です。

2. 気分の落ち込み・イライラ・涙もろさ

ホルモン変動により、産後うつやマタニティブルーが起こりやすい時期でもあります。
エストロゲン低下による神経伝達物質(セロトニン・ドーパミン)の減少が関係しており、感情のコントロールが難しくなることも。
「泣くほど疲れている」「自分がダメだと感じる」ときは、心のSOSサインです。
専門のカウンセリングや産後ケア外来などを利用し、早めにサポートを受けることが大切です。

3. むくみ・体重の戻りにくさ・強い倦怠感

「食べていないのに体重が落ちない」「常にむくんでいる」といった症状は、甲状腺ホルモンの低下(甲状腺機能低下症)が隠れている場合もあります。
甲状腺ホルモンは代謝や体温をコントロールする重要なホルモンで、産後は免疫変化によって異常が出やすくなります。
疲労・むくみ・冷え・便秘などの症状が続く場合は、内科や婦人科で血液検査を受けましょう。

医療とトレーニングの“連携”が回復を早める

産後の疲れは、医療・栄養・運動の3つのアプローチで改善が可能です。
体に不調を感じたときは、まずは医療機関で状態を確認し、安全を確保した上でトレーニングを取り入れましょう。
パーソナルトレーニングでは、過度な負荷を避けながら血流改善や姿勢改善を促す運動を行い、医療ケアとの相乗効果を高めることができます。

産後の疲れを回復へ導くには——パーソナルトレーニングで「整える」習慣を

パーソナルトレーナーと一緒に軽いストレッチを行う日本人の産後ママの写真

産後の疲れを解消するために必要なのは、単に「頑張ること」ではなく「整えること」。
骨盤や姿勢の歪みを正し、呼吸を整え、睡眠と栄養の質を高めることが、結果的に体力とエネルギーを回復させます。
パーソナルトレーニングでは、産後の身体に合わせた段階的な運動を取り入れながら、心と体を同時にリカバリーしていくことができます。

骨盤底筋・インナーマッスルを優しく目覚めさせる

出産で緩んだ骨盤底筋や腹横筋は、産後の体の安定性を左右する重要な筋肉です。
仰向けでの呼吸法や、骨盤を小さく動かすピラティス的なアプローチは、過度な負担をかけずに深層筋を再教育します。
「キツい運動」ではなく、「体の感覚を取り戻す運動」から始めることで、血流が改善し、自然と疲れにくい体へと変化していきます。

トレーナーによる安全な負荷調整

産後の体は、帝王切開や会陰切開、骨盤痛など個人差が非常に大きいのが特徴です。
専門知識を持つトレーナーは、医療的リスクを考慮しながら、回復に合わせて負荷や姿勢を丁寧に調整します。
特に「疲れを残さない」「体を回復させる」ためのメニューは、自己流のトレーニングとは異なり、産後の体に安心して取り組めます。

「運動×栄養×休養」のトリプルバランス

疲労回復を促すには、運動だけでなく栄養と休養のバランスが欠かせません。
タンパク質や鉄分、ビタミンB群を意識的に摂ることで、筋肉の修復とエネルギー代謝が促進されます。
また、5〜10分の昼寝や呼吸リセットなど“短時間でも深く休む”習慣をつくると、自律神経が安定し、トレーニング効果が高まりやすくなります。

「整うこと」が次のエネルギーになる

産後の体は、少しずつ回復していく過程そのものが大切です。
姿勢が整うと呼吸が深くなり、血流が改善し、自然と心の余裕も生まれます。
疲れを根本から取り除くために、まずは「整える」という視点をもって自分の体と向き合いましょう。
専門トレーナーのサポートのもとで体を整えることが、産後のエネルギー回復と新しい毎日への第一歩となります。

産後のダイエットにはMommy Gymがおすすめ

Mommy Gymは産後のお悩みに特化したボディメイクメソッドで産後のお悩みに悩まれているママの心身のトラブルを解決するために作られたパーソナルジムです。

HP:https://astp.website/mommygym/

特徴

・コンディショニング重視の産後ケアメソッド
 産婦人科医監修の安全なトレーニング設計。産後の身体に配慮したプログラムで無理なく理想のボディへ。

・専門チームによる包括的なサポート
 産後専門トレーナー・医師・栄養士が連携し、一人ひとりの体調や生活リズムに合わせたプログラムを作成します。

・お子様連れOK
 お子様と一緒に通えるジムだから、無理なく続けられます。

料金・コース

コース名月額料金(税込)一回あたり金額備考
サブスク436,000円9,000円月4回
サブスク651,000円8,500円月6回
サブスク864,000円8,000円月8回

コメント